セメントは、構造物の材料として生活にとても馴染み深いものです。このセメントを造る工場でも荏原風力機械の送風機が多く活躍しています。
セメント製造で扱うガスはほぼ全ての工程で粉塵を含むため、送風機は付着による効率低下と、激しい摩耗に晒されます。
荏原風力機械では、多くのセメントメーカー様とコミュニケーションを取りながら、羽根形状の見直しや最適な摩耗対策を行い、耐久性と高効率を両立した送風機を提供してきました。
こうして培ってきた実績を元に、多彩な送風機を提案できることが私たちの強みです。
原料工程では、原料ミルによって珪石、粘土、鉄などの原料を細かく粉砕します。この工程では微粉末を吸引・集塵するための送風機が使用されています。
ミル内部の急激な温度変化の熱影響が大きいため、これを考慮した送風機を設計しています。また、ごみや汚泥などの廃棄物などを原料とする場合は、原料の腐食成分に対する耐食性を持たせる場合もあります。
原料工程で使用される送風機
原料ミル排風機,集塵ファン
粉砕した原料を加熱し、中間製品であるクリンカを作る工程は、プレヒーター・キルンを中心とした焼成設備と冷却設備で構成されます。
焼成設備では原料の摩耗や付着の対策を施した送風機、冷却設備では焼成工程の廃熱を再利用するための送風機が使用されます。
焼成設備で使用される送風機
SPキルン誘引ファン,キルン排気ファン
冷却設備で使用される送風機
仕上げ工程ではクリンカが仕上げミルで粉砕され、粉末状のセメントが出来上がります。
ここでは、仕上げミルで粉砕された微粉末を吸引捕集するための送風機が使われています。
仕上げ工程で使用される送風機
仕上げミル排気ファン
セメント工場向け集塵ファンはダストの付着の他、ガスが含む腐食成分が破損の原因にならないよう、細心の注意を払って製造しています。